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残雪期の後立山連峰・白馬岳を舞台にした山岳冒険小説――馳星周「蒼き山嶺」 

カテゴリ:本の紹介

読みました。

「蒼き山嶺」(馳星周著、光文社刊)

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馳星周の作品は読んだことがなかったのですが、山岳冒険小説を書いたというので読んでみました。

舞台は残雪期の後立山連峰・白馬岳周辺。元山岳救助隊の得丸志郎は大学山岳部時代の同期、池谷博史と山でばったり出会います。池谷は警視庁の公安警察官。今は見る影もなく中年太り。白馬岳に登るつもりといいますが、足取りも体力もおぼつかなそう。得丸がガイドをすることに。

行き合わせた単独行の若い女性と白馬鑓温泉に浸かったりして冒頭は湯ったりまったりした雰囲気。そこから一転きな臭い展開に…。

馳星周といえば都会を舞台に裏社会を描いたノワールな小説、というイメージだったので山を舞台にした話は意外でした。

著者インタビュー記事によると、馳さんは軽井沢に住んでいて、同じ軽井沢の住人唯川恵さんの夫が山屋なのでその手ほどきを受けて浅間山を手始めに山に登り始めハマったのだそう。それで山を舞台にした小説を書く気になったのだとか。

なるほど。都会派恋愛小説の旗手唯川恵が田部井淳子さんの半生を描いた「淳子のてっぺん」を書いたのも意外でしたが、夫氏が山屋だったのね。

積雪期の後立山連峰の景色などの描写はなかなか。行ってみたくなります。しかし、途中で先の展開がだいたい読めてきたのと、山での「偶然の出会い」が多すぎ。都合良すぎるだろー、と思わなくもなかったですね。

(はせ)
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