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そのとき山頂で何が? 渾身のルポ――「検証・御嶽山噴火 火山と生きる―9.27から何を学ぶか」 

カテゴリ:本の紹介

「検証・御嶽山噴火 火山と生きる―9.27から何を学ぶか」(信濃毎日新聞社編集局編、信濃毎日新聞社刊)

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死者、行方不明者63人、けが人69人の犠牲を出した14年9日27日の御嶽山噴火事故を検証した渾身のルポです。

今年新聞協会賞を受賞した信毎の連載をまとめたものです。

爆発があった午前11時52分に山頂の様子がどうだったのか、そしてその後山頂周辺にいた登山者はどう行動したのかを、生還した人たちの証言によって再現していきます。

さらに、

①被害を防げなかった噴火予知の問題点。
②19日間で述べ1万5千人が投入された救助・捜索活動の実態。
③突然家族を奪われた遺族や自分が生還したことで罪悪感を抱え込んでしまった登山者の心のケアの問題。
④山麓の観光への深刻な打撃。

――など、多面的に噴火事故の影響を検証しています。

水蒸気爆発は、マグマ噴火と違って予知が非常に難しいのだそうです。浅い場所の熱水が急激に沸騰、膨張して起きるから、前兆を捉えにくいわけです。それに加え、火山の監視・観測態勢が全国的に不十分で、拡充がなかなかなされないことが指摘されています。国の予算も減らされています。

藤井敏嗣・火山噴火予知連絡会会長や遺族の一部はしっかりとした監視・観測態勢構築のために「火山庁」創設を求めているといいますが、ぜひ実現してもらいたいものです。

紅葉の季節、晴天の週末、お昼時……という条件が重なって被害は大きくなりました。あの時山頂付近には250人以上がいたそうです。

山に登る身としては決して人ごとではありません。結局生死を分けたのは運でしかなかったようですが、火山に登るときにはそれなりの構えが必要だ、と言えそうです。

それにしても、日本は地震大国であり、世界に類を見ない火山列島。この本では触れていませんが、原発再稼動などとんでもない!と改めて考えさせられました。

はせ
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