FC2ブログ

春の箱根で富士を眺める 

カテゴリ:山行 箱根

 4月24日の日曜日、箱根外輪山の一つである「丸岳」に一人で登りました。
 箱根外輪山の「丸岳」といっても、どこにあるのかすぐにはピンとこない方も多いのではないかと思います。
 実は私もそうでした^_^;
 ちなみに、箱根外輪山は、一昨年の2月に、はせ氏をリーダーに7人(会員+ゲスト)の方が、箱根峠から湖尻峠までのルートを歩かれておられますが、「丸岳」は、その湖尻峠のさらに北側、乙女峠との中間に位置しています。
 →箱根外輪山周遊歩道(2009年2月8日)の記事へのリンク

秀麗という言葉がふさわしい富士山
↑左右に長く美しい裾野を引く優美な富士山

 唐突ですが、私は、この年齢になっても、まだアニメーションを観ていたりします。

 日本のアニメーション作品は、一部のアニメーション作家の作品を除き、未だ国内での評価は低く扱われがちですが、日本を代表する文化の一つであると個人的には思っています。

 優れた作品は、やはり劇場版のアニメーション作品が多いのですが、TVアニメーションについても、自分の好みに合った作品をいくつかセレクトして観ています。
 その中の一つに、この4月からNHK BS プレミアムにて放映されている「へうげもの」というアニメーション作品があります。

丸岳山頂にてワインブレイク
↑丸岳山頂にてワインブレイク

 原作となっている「へうげもの」(作者:山田芳裕 氏)は、2005年より講談社刊「モーニング」誌に隔号連載されている大人向けのマンガです。(←山とはまったく関係のないマンガですm(_ _)m)
 実在した戦国武将・茶人の古田織部(ふるたおりべ)を主人公としたもので、少々乱暴ですが一言でいうと「戦国武将文化系」の古田織部が、「出世欲」と「物欲」という2つの「欲」の間で、葛藤と悶絶を繰り返すという大河ドラマ的物語です。
 これまでに、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞や手塚治虫文化賞マンガ大賞など、数々の賞を受賞しています。

 お恥ずかしい話ですが、私はこのアニメーションを見るまで、「へうげもの」なる作品の存在を知りませんでした。が、第一話、第二話と観るうちに、次第にこの作品への興味が沸きはじめ、原作マンガが文庫化されていることを知り、それでは試しにと一見小説のような装丁の第1巻(一服)と第2巻(二服)を購入して読んでみることにしました。

丸岳山頂付近から富士山を望む
↑丸岳山頂付近から富士山を望む

 正直なところ、画風はあまり私の好みに合うものではありませんでしたが、ストーリーや人物設定などは、なかなかに秀逸であり、また、主人公が名物を評するときに発する擬音や、「金時殿が目を覚ます」などという比喩表現など、少々オトナ向けのユーモア的要素も散りばめられており、これまでにはなかった新しいタイプの作品であると感じました。

 さて、前置きが長くなり、山行報告というよりは、ブックレビューのようになってしまいましたが、この「へうげもの」という作品の中に時折登場する「金時云々」というフレーズを読んだときに、「金時か‥、そういえば、もう何年も金時山へは登っていないな。金時山から眺める富士山は、なかなかの絶景であったな」と、ふと「金時山」のことを思い出しました。

 そして、まことに単純かつ発作的な発想でお恥ずかしい限りなのですが、「そうだ、今度、久しぶりに金時山に登って富士山を眺め、その後仙石原へと下って、温泉でまったりしよう」ということになったのでした^_^;

芦ノ湖へくだる途中、マメザクラが咲いていました
↑芦ノ湖へくだる途中、マメザクラ(ハコネザクラ・フジザクラ)が咲いていました

 このようにして突如決まった「金時山山行」でしたが、実施期日を4月24日の日曜日と決めて、とりあえず山行計画書案を作成しようとしていた矢先、山行当日は晴れるものの、その前の日には、まとまった雨が強く降るという天気予報が出てしまいました。

 金時山の山頂と、温泉が湧き出る仙石原を結ぶルートは、一度歩かれた方はご存知のとおり、滑りやすい急な斜面となっており、特に雨が降った後などは、登山道がぬかるみ、登山靴が泥で汚れるだけでなく、スリップによる転倒を起こしやすくなります。

 箱根の登山地図を眺めながら、「ううむ、雨が降った後は、できればあのルートは歩きたくないなあ‥、でも温泉にも入りたいしなあ‥」と思案に暮れていると、金時山への登山口の一つである乙女峠の南側に「丸岳」という山があることに気が付きました。
 「おお、乙女峠から登れば、金時山へ登るのと行動時間もさほど変わらないし、肝心の山頂からの富士山の眺めも、金時山と較べて遜色はないかも‥」と、ここにきてアッサリ金時山をパスし^_^;、目的地を「丸岳」に変更して山行計画書を作り直し、山行前日に代表へメールで提出したのでした。

桜を眺めながら温泉でまったり
↑桜を眺めながら箱根高原ホテルの温泉露天風呂でまったり

 このように、アニメ視聴をきっかけにして思いがけず登ることとなった「箱根・丸岳」でしたが、快晴微風の好天に恵まれたこともあり、山頂からの富士山の眺めは、金時山に負けず劣らず素晴らしいものでした。
 いつもは朝のうちこそ顔を出してくれるものの、途中で雲の中に隠れてしまうことの多い富士山ですが、この日はとても機嫌が良かったのか、私が芦ノ湖畔へ下山するまで隠れずにいてくれたので、気持ちの良い展望の山歩きを満喫することができました。

 JIN記

 余談ですが、優れたアニメーション作家である(と私が個人的に思っている)新海誠(しんかいまこと)氏の新作映画「星を追う子ども」が、5月7日(土)から公開されます。
 前作の「秒速5センチメートル」から4年余り、満を持しての公開です。
 ネットのクチコミなどでは、新作映画が「ジブリ」化しているなどとも言われておりますが、新海誠ファンとしては、誰が何と言おうと期待(と一抹の不安)に胸を膨らませて、劇場に観に行くつもりです。

 そういえば、実写映画版の「岳」も、5月7日(土)から公開でしたね。
 ちなみに、私は、「岳 みんなの山」の既刊(1~13巻)をなにげに全巻持っていたりします^_^;

 ↓続きに写真があります
スポンサーサイト

秩父の里山でサクラ三昧 

カテゴリ:山行 秩父・奥武蔵・外秩父

花びらを浮かべた桜酒ならぬ桜ワインで「乾杯!」
↑花びらを浮かべた桜酒ならぬ桜ワインで「乾杯!」

 4月18日、秩父美の山(蓑山)へお花見登山に出かけました。
 美の山は、山頂一帯が「美の山公園」となっていて、100種類の桜の木が約1万本植えられており、関東の吉野山と謳われています。

 いつもは、「山へ出かける」といってもまったく関心を示さない愚妻ですが、今回は山行の目的が「お花見」であり、しかも美の山の標高が587mと低かったため、珍しく同行することになりました。

 その結果、自称「雨オンナ」の愚妻のおかげ(せい)で、山行当日は、朝から灰色のどんよりとした雲に覆われることとなってしまいました。(天気予報では、夕方まで晴れるはずでした^_^;)
 それでも、「まあ、なんとか夕方までは雨に降られる心配はないであろう」と判断し、予定どおり実施することにしました。

美の山は関東の吉野山と謳われています
↑美の山は桜の名所として知られ、関東の吉野山と謳われています

 秩父鉄道の「親鼻」駅から、小鳥のさえずりとともに、愚妻の「ハアハア、ああ、やっぱり来るんじゃなかった、ブツブツ‥」という小言を聞きながら山道を登ること約1時間、山頂の一角にある美の山公園の見晴らし園地へとたどり着きました。

 見晴らし園地は、花冷えの曇り空で展望はほとんどありませんでしたが、ヤマザクラがとてもキレイでした。
 曇天&ウイークデーだったこともあり、私たち以外には他に誰もおらず、園地は「貸切」状態でした。

 「見晴らし園地」からは、ゆるやかな公園内の遊歩道となり、午前9時30分に満開の桜に迎えられて山頂に到着しました。
 晴れていれば、山頂からは、奥武蔵の山々や遠くに甲武信ヶ岳などの奥秩父の山々をも望むことができるはずですが、この日は近くに見えるはずの武甲山さえも見ることはできませんでした。

 山頂広場の大きな桜の木の下にテーブルがあったので、そこで持参したワインを開けることにしました。(ちなみに、ここも「貸切」状態でした)
 陽射しがまったくなかったため、少々肌寒かったのですが、満開の桜の下でいただくキリリと冷やしたワインは、ことのほか美味しく感じられました。
 
山頂には100種の桜が1万本植えられています
↑山頂には100種の桜が約1万本植えられています

 桜の花を愛でながら、じっくりと時間をかけて飲んだつもりでしたが、ワインを1本空ける頃には、まだ午前中だというのに、結構 “イイカンジ”となってしまいました^_^;
 そのころになると、山頂広場にはお花見に訪れた人の姿がようやく多くなってきました。

 静かだった山頂広場でしたが、人が増えるにつれて次第に騒がしくなり、さすがにカラダも冷えてきたことから、若干名残惜しくはありましたが、山頂を後にして下山することにしました。
 途中、山頂から少し下ったところにある「いこいの村ヘリテイジ美の山」に立ち寄り、桜を眺めることのできる展望風呂に浸かり、汗と一緒に酔いも流して、さっぱり&まったりしました。

 秩父鉄道の「親鼻」駅へ下山した後、「せっかく秩父に来たのだから」と、芝桜の見ごろにはまだ少し早いことは承知の上で、芝桜の名所として知られる羊山公園へ足を伸ばしました。

 公園の中にある「芝桜の丘」へは、満開の頃に2回ほど訪れたことがあります。
 最初に訪れたときは、芝桜の咲く期間も無料で入ることができたのですが、2回目に訪れた数年前には有料(芝桜期間中300円)に変わっていました。
 今年は、震災の影響を考慮し、特別に無料(入園の際、100円を被災地への義援金として寄付)となっていました。

羊山公園の芝桜の丘とその向こうには秩父の盟主武甲山
↑羊山公園内の「芝桜の丘」と秩父の盟主武甲山

 芝桜は、まだ「6分咲き」とのことでしたが、それでも充分に綺麗でした。
 また、園内の枝垂れ桜が満開になっていて、こちらも芝桜に負けず劣らず綺麗でした。

 桜を鑑賞後、園内の特設売店にて生ビールが販売されているのを目ざとく見つけてしまい、「お花見麦酒」と称して、またしても「ぐびびび」とやってしまったのは言うまでもありません^_^;

 こうして、お天気には(愚妻のおかげで)あまり恵まれませんでしたが、秩父の里山にて充実した「サクラ」三昧の、シアワセな春の一日を過ごすことができました。
 
 JIN記

 余談ですが、秩父を舞台設定のモデルにしたTVアニメーション「あの日見た花の名前を僕達 はまだ知らない。」(フジテレビ系)が4月からスタートしました。
 時折、「武甲山」や「秩父ハープ橋」などの秩父の風景が出てくるので、山登りや観光などで秩父を訪れたことがある方は、興味深く観ることができるかもしれません。

 ↓続きに写真があります

地理上の最後の空白を埋める大冒険――角幡唯介「空白の五マイル」 

カテゴリ:本の紹介

「空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む」角幡唯介 著、集英社刊、1,680円

空白の5マイル[1]

チベットの奥地、ナムチャバルワのふもとにある世界最大の峡谷、ツアンポー峡谷。その中で「空白の5マイル」と呼ばれる未踏のまま残された地を、単独で、ほぼ完璧に踏査した記録です。

著者は早大探検部に在籍していた大学4年時にこの冒険を志すのですが、曲折を経て実行に移したのはそれから4年経った2002年。ある大手新聞社への就職が決まって、入社まで半年というとき、やり残したことを決行しようと現地に向かいます。

この地域の探検史を手際よく、分かりやすくまとめ、またNHKのツアンポー河取材班に同行してカヌーで遭難死した大学の先輩の人となりを紹介しながら、この冒険の歴史的な意味・位置付けを明らかにしています。それを踏まえて自らの冒険譚を語っていきます。

苦難の末、「空白の5マイル」にたどり着き、シャングリ・ラ(理想郷)伝説のもととなったと思われる巨大洞窟を対岸に発見。しかし急流に阻まれ一旦撤退。ぐるっと大回りしてそこにたどり着く場面は圧巻です。

帰国後新聞記者になった著者は、それから五年を経て「まだやり残したことがある」と会社を辞め、再びツアンポー峡谷をめざします。

キングドン・ウォードら先人の足跡をたどっての2回目の冒険行は、しかし予期せぬ事態がいくつも重なり、次第に「脱出行」へと様相を変えていくのでした。

全身を蝕むダニの攻撃、無許可の冒険に訪れた外国人に手を貸したカドで捕まることを恐れるチベット人の非協力(2度目の冒険のとき。チベットの奥地にまで携帯電話が普及していて、常に当局に通報される恐れが生まれていたのでした)、陽の差さない谷間での、一瞬の気の緩みも許されないぐずぐずの草付き斜面の踏破、背中に背負った分だけで二十数日を過ごす食料事情、ワイヤロープ1本に頼っての川の横断…などなど、ああ、絶対に私には無理! と思わされます。

しかし、快適な環境にいて読んでいる分には、平気です。むしろ著者を襲う苦難が多ければ多いほどわくわくします。いやー、久しぶりに心躍らせながらの読書体験でした。

はせ

ゲレンデを舞台にした冒険活劇――東野圭吾「白銀ジャック」 

カテゴリ:本の紹介

「白銀ジャック」 東野圭吾著 実業之日本社文庫 648円+税

32486819[1]


とあるスキー場のゲレンデに何者かが爆弾を仕掛け、身代金を要求! 人質はスキー場のお客さん全員! 果たして犯人は誰だ? …というお話。

真保裕一「ホワイトアウト」の小型版? みたいな感じでしょうか。ちょっと違うかな。なにしろ雪山が舞台なのは同じでも、人質は日本一のダム流域の住民全員! という「ホワイトアウト」に比べ、こちらはゲレンデの中だけの話です。

大人気の東野圭吾の作品なので、今の暗くよどんだ気分を晴らしてくれるかな、と読んでみたのですが、正直、期待ほどでは…。

でもそれは、私が震災以降の鬱屈した気持ちのまま読んだため、作品世界に入り込めず楽しめなかっただけなのかもしれません。悪夢のような現実の圧倒的な重さを前に、フィクションが「絵空事」に感じられてしまいます。

それに私、途中で犯人の目星がなんとなく…。でも「真相」は私が予想したほど単純ではなくて、そこはさすが東野圭吾、なのですが。

さすがといえば、著者の東野さん自身、相当のキャリアのスノーボーダーなのだそうで、滑降の描写、ボードのテクニック説明など、さすがの臨場感です。真の読みどころは謎解きよりもそこなのかも。

はせ


立ち去り難い眺望の山 

カテゴリ:山行 南アルプス

1
↑好展望の信州守屋山東峰

 4月14日、山々に春の訪れを告げる「ザゼンソウ」の花と、南・北・中央の日本3アルプスや八ヶ岳の大展望を目的に、諏訪湖の南に位置する守屋山(もりやさん)に登りました。
 守屋山は田中澄江著「花の百名山」に「ザゼンソウ(座禅草)」の花咲く山として記されていますが、好展望の山としても知られています。

 山行当日の朝、新宿駅からスーパーあずさ1号に乗車し、茅野駅で下車。
 駅前から高遠行きのバス(全国的に有名な高遠の桜<←ちょっと似ていますが「遠山桜」ではありませんw>が咲くこの時季のみ運行・運賃片道600円)に乗り、登山口のある杖突峠(つえつきとうげ)へと向かいます。
 バスは、市街地からやがて山道へと入り、次第に高度を上げていきます。車窓からは八ヶ岳や諏訪湖などの雄大な風景が望めました。

2
↑頂上からの展望① 南アルプス(中央は北岳、左は甲斐駒、右は仙丈)

 茅野駅から20分ほどで守屋登山口バス停に到着。
 ちなみに、ここで下車したのは私ひとりだけでした。

 身支度を整えて、まずは第一の目的である「ザゼンソウ」の群生地を目指して歩き始めます。
 気持ちの良いカラマツ林の中の山道を緩やかに30分ほど登り、「ザゼンソウ」の群生地である「アカエ沢源頭」に着きました。
 早速、お目当ての「ザゼンソウ」の花を探しましたが、時季が少し早すぎたのか(今年は高遠の桜も例年より開花が遅れ、前日にようやく開花したばかりとバスの運転手が話していました)、もしくはイノシシやシカの食害(「ザゼンソウ」はサトイモ科の植物です)の影響なのか、その姿を見つけることはできませんでした。

3
↑頂上からの展望② 中央アルプス(右から木曾駒、宝剣、桧尾、熊沢、空木‥)

 お目当ての「ザゼンソウ」の花を見ることが叶わず残念でしたが、気持ちを切り替えて守屋山の山頂へ向かいます。
 ここからは尾根道の本格的な登りとなり、標高1500mを超えたあたりから残雪が見られるようになりました。

 念のため持参した軽アイゼンを着けるほどではありませんでしたが、踏み固められた雪が凍って氷状となり登山道の上に残っているため、慎重に足を運びました。
 「ザゼンソウ」の群生地から30分余りで、守屋山の東峰(標高1631m)に到着しました。

4
↑頂上からの展望③ 八ヶ岳(右から編笠、権現、赤岳、阿弥陀、横岳、硫黄‥)

 気温が上昇したせいか、若干霞がかってはいますが、雲一つない快晴に恵まれ、ぐるり360度の素晴らしい眺望です。
 美ヶ原の41座には負けますが、条件が良ければ深田百名山が32座見えるそうです。

 東には甲斐駒ケ岳や北岳・仙丈ケ岳などの南アルプス、南には木曽駒ケ岳や宝剣岳・空木岳などの中央アルプス、南西から北西にかけては木曽御嶽山や乗鞍岳・穂高岳、槍ヶ岳などの北アルプス、北東から北にはかけては八ヶ岳や霧が峰、浅間山、そして先週訪れた美ヶ原も望むことができました。

5
↑頂上からの展望④ 守屋山東峰から見下ろす諏訪湖

 第2の目的であった大展望を心ゆくまで堪能した後、ミニ吊り尾根を歩いて守屋山の山頂である西峰(標高1650m)へ移動します。
 20分ほどで西峰へ到着。
 岩が多く狭い東峰とは異なり、西峰の頂上は芝生の小さな広場となっていました。
 諏訪湖方面は樹木が邪魔をして見えず、東峰に較べると若干展望は劣りますが、それでも素晴らしい眺望です。
 頂上には、私の他には誰もいません。
 南・中央・北の3つの日本アルプスを眺めつつ、のんびりと昼食をとりました。

6
↑東峰から望む守屋山山頂(西峰)

 山では、午前10時頃を過ぎると徐々に雲が多くなり、昼過ぎには遠くの山々が見えなくなり、それを機に下山を始めることが多いのですが、今回はいつまでも好展望が続き、なかなか腰を上げることができません^_^;
 すっかり重くなってしまった腰をようやく上げて、後ろ髪を引かれる思いで西峰の山頂を後にし、東峰から所々凍っている尾根道を慎重に下って、先ほどの「ザゼンソウ」の群生地まで戻りました。

 帰りのバスが来る時刻まではまだかなり時間があったので、今度は念入りに探してみると、白いミズバショウに混じって、「ザゼンソウ」の花が顔を出しているのを見つけました。

7
↑山に春を告げる「ザゼンソウ」の花

 遊歩道を歩き回って見つけた「ザゼンソウ」は全部で6株。
 群生地とされている割には非常に数が少なく、今後が懸念されます。

 イノシシの如き嗅覚?でどうにか「ザゼンソウ」を探し当てた後、往路を戻り守屋登山口バス停へ下山しましたが、茅野駅行きのバスが来るまでにはまだ1時間以上もあったため、自動車が疎らに通る国道152号を茅野方面へ1kmほど歩き、展望台のある杖突峠「峠の茶屋」にて休憩し、八ヶ岳や霧が峰、諏訪湖を望むテラス席にてご当地ビール「諏訪浪漫麦酒」をぐびびびと頂きました。

 守屋山は、登山口からの標高差約400m、途中に難所や危険箇所もなく、時間にして約1時間余りの登りで比較的容易にその頂(東峰)に立つことが出来、加えて頂上からは絶品の山岳風景が望める、とても良き山でありました。
 茅野駅から守屋登山口まで(往復約24km・約9,000円)のタクシー代を支払う覚悟^_^;が必要となりますが、機会があれば、今度は雪のある時季に、天気のよい日を狙ってぜひもう一度登ってみたいと思いましたp(*゜▽゜*)q

 JIN記

(追記その1)
 守屋山は、昨年末にK代表が避難小屋泊まりの山行の予定を告知され、その後ご都合により実施を延期されている山です。
 もちろん、そのことは私も承知しておりましたが、「山行にかかる移動手段が、原則として電車やバス等の公共交通機関に限定されている」という私の個人的事情(←どうせ山のてっぺんで葡萄酒を飲みたいとか、下山後に麦酒が飲みたいからでしょ!(^○^) \(-_-;)←あえて否定はしません^_^;)により、私が守屋山に単独でリーズナブルに登ることが出来るのは、茅野駅から守屋登山口までのバスが運行される高遠の桜の期間(ちなみに今年は4月9日~17日)をおいて他にはなく、いわば一年に一度きりのチャンスであったため、まことに僭越ながら今回一足お先に登らせていただきましたm(_ _)m

(追記その2)
 守屋山は、地理的には南アルプスの北端とされる入笠山のさらに北西に位置しており、また守屋山のある伊那山地は広義の赤石山脈(通称南アルプス)に含まれるという解釈もあるため、ガイドブックなどで「南アルプス最北端の山」として紹介されている場合もありますが、地形(地質)的には、南アルプスが中央構造線より東側であるのに対し、守屋山のある伊那山地は西側であるため、守屋山は南アルプスの最北端ではないとする説もあります。
 今回、記事をアップする際、「カテゴリ」をはたして「山行 南アルプス」に含めていいものかどうか躊躇いたしましたが、新たに「伊那山地」という新しい「カテゴリ」を設けたとしても、その「カテゴリ」に属する山行記事が今後たくさんアップされていくとはあまり考えにくいことから、「カテゴリ」の過度の林立を避けるため、便宜上「山行 南アルプス」とさせていただきました。

 ↓続きに写真があります

桜の花が満開の季節。でも山の上はまだ冬枯れの様相でした――大山 

カテゴリ:山行 大山

4月10日、大山に単独で登ってきました。降雪直後の2月12日に登って以来ですから、約2カ月ぶり。ふもとは桜が満開で「春爛漫」という感じですが、山の上はまだ冬枯れの様相。ひさびさの山の雰囲気を堪能してきました。

110410大山の鳥居
↑この鳥居をくぐれば山頂はすぐそこです。正面の倉庫みたいなのが阿夫利神社「前社」。その奥に本社と奥の院があります

朝、秦野の自宅の近所から見ると大山の上部には雲がかかって、山頂が隠れた状態でした。これは雨の中の登りになるかな、と思いながら車でヤビツ峠に向かったのですが、イタツミ尾根を登り始めてちょうど真ん中あたりの春岳山分岐くらいから、やはりポツポツ雨粒をほほに感じるようになりました。でも雨具を出すほどではありません。

山頂に着いてみると、遠くの展望は利きませんが、ガスが切れてふもとの街が姿を現し、見上げると青空ものぞいています。少し日もあたるくらいで、天気の回復を予想させます。

東日本大震災の復興を阿夫利神社にお祈りしようかな、と思ったのですが、奥の院も本社もシャッターが閉まったまま。心の中で念じるだけにしておきました。お賽銭は次回、ということで。


はせ

日本の裏側の絶景かな 

カテゴリ:本の紹介

 またも、なんとなく手に取った一冊です。

「パタゴニアを行く」(野村哲也、中公新書・カラー版、2011年1月25日発行)

パタゴニアを行く表紙
 
 サブタイトルは、「世界でもっとも美しい大地」とあり、帯には「地の果ての絶景」とあります。
 あまりにストレートなうたい文句なわりには、表紙の写真はかなり地味な印象です。パラパラとめくると富士山に似た山やブルー氷河、さらには日本に似た四季の移り変わりの花や森林の写真が気持ちを引きつけました。こんな暗い時だから、異国にロマンを求めて、1000円弱で購入しました。

  一言でいえば、読んで見て、ぜひともパタゴニアに行ってみたくなりました。1000円以下で行った気分に浸れました。お得な一冊です。

 世界を旅した写真家青年がたどり着いた最後の楽園であり、グレートジャーニーの最終地点を訪ねた旅の印象から、現地に移住するに至った話などが織り交ぜられた写真紀行です。
 写真による南米大陸南部のパタゴニアの北から南まで数千キロにわたる変化と多様性のある山、島、氷河、動植物の魅力とともに、そこに住む移住者を含めた人々との出会いが読み物としても面白いです。おいしいビールやスイーツ、肉料理の話も胃袋を刺激します。

 山は登山ではなく、麓から眺めた美しい山容の写真が中心ですが、記憶を呼び覚ます部分と想像を掻き立てる両面が脳に訴えてきます。富士山や乗鞍岳などから欧州アルプス的な山波、さらに南には神々が宿るような尖塔の峰々が光と風雨雪での表情は、最果ての絶景は過言ではないです。写真家による著作ならではでしょう。

 最南端に住む最後の原住民族の末裔へのインタビューは考えさせるものがあります。野村氏はなぜか「嫌いな人っていますか?」と聞き、「貯める人」と答えます。「何で?」「何でも。食料、愛情、勇気、お金、自分のためにだけ貯める人は軽蔑する」と断言します。その理由は、立ち読みでもいいから読んでください。

 氷河の蒼色は新書版では表現しきれていないでしょうが、現地で見てみたい衝動に駆られます。最近はチリのマチュピチュ遺跡とともに人気な観光地だそうですが、俗化しないで、美しい大地のままでいてほしいです。
ねこ

美ヶ原スノーシューハイク 

カテゴリ:旅の山やま話

1

 東京の桜が満開となった4月5日~6日、信州美ヶ原高原へ行ってきました。

 当初は3月12日~13日に計画していたものの、前日に東北地方太平洋沖地震が発生し、延期としていた山行です。
 地震による原発事故や計画停電、また余震の懸念もあり、来シーズンまで延期もやむなしと思っていましたが、4月に入り計画停電の実施が見送られるようになったため、思い切って実施に踏み切りました。

 本年2月に美ヶ原へ訪れたときは、愚妻も一緒だったためか、すっかり「観光モード」に陥ってしまい、結局持参したスノーシューはやらず仕舞いとなってしまいましたが、今回は上々の天気に恵まれ、また例年より雪も多く残っていたため、なんとかスノーシューを行うことが出来ました。

3

 美ヶ原高原には、冬季でも宿泊できる施設が2つあり、前回は「王ヶ頭ホテル」を利用したので、今回はもう一つの「美ヶ原高原ホテル山本小屋」にお世話になることにしました。

 平日だったためか、あるいはレジャー等の自粛の影響か、「美ヶ原高原ホテル山本小屋」のこの日の宿泊客は、(まことに申し訳ないことに)私一人だけでした。
 下諏訪駅からの送迎バス(往復60km以上)はもちろん、食事のときも広い食堂には私一人だけで、展望風呂(温泉)なども含めてホテルまるごと「貸切」状態。

 スノーシーズンとグリーンシーズンの「端境期」となるこの時期、「王ヶ頭ホテル」は週末のみの営業となっていて、平日はクローズされていたことから、なんと贅沢な(というか恐れ多い)ことに、広い美ヶ原高原全体が「おひとりさま」による「貸切」となりました^_^;

4

 暖かくなると、晴れていてもいわゆる「春霞」となってしまい、遠望が利かなくなることが多いのですが、私が訪れていた2日間は、強い高気圧に覆われていたことに加えて、空気も乾いていたため、白馬岳や五竜岳、鹿島槍ヶ岳などの後立山連峰から槍ヶ岳や穂高岳などの北アルプス南部、乗鞍岳、木曾御嶽山、中央アルプス、南アルプス、霧が峰、富士山、八ヶ岳連峰、蓼科山、西上州の山々、浅間山、四阿山&根子岳、妙高山や火打山などの頚城山塊などがクリアに見えて、まさにぐるり360度の大展望となりました。

 美ヶ原からは「日本百名山の41座が望める」といわれていますが、素直に「なるほど」と思わせる素晴らしい展望でした。

2

 下界では、未だ深刻な状態が続く原発事故や、放射性物質の拡散・汚染などにより、ややもすると不安な気持ちになりがちですが、山の上で白く輝く美しい峰々や大雪原を眺めていると、自然の持つ癒しの効果なのでしょうか、不思議なもので、それだけで心が落ち着き穏やかな気持ちになります。

 計画停電や余震のことだけでなく、震災で被害を受けられた方々の心情などを考え、本山行を実施すべきか否か正直なところかなり迷いましたが、「まずは自分の気持ちを変えよう」と思い切って来て良かったと、白き山々を眺めながら思いました。

 JIN記

5

 余談ですが、うっかりUVケアを怠ってしまったため、まだ春だというのに顔が真っ黒に日焼けしてしまい、翌日職場で上司や同僚、部下のヒンシュクを買うハメとなってしまいました^_^;

 余談ついでに、4月よりスタートしたNHK連続テレビ小説「おひさま」(ヒロイン井上真央)は、信州の安曇野が舞台となっていますが、昨日(4/8)放送の常念岳に登るシーンは、昨秋美ヶ原の王ヶ鼻周辺でロケが行われたとのことです。

 ↓続きに写真があります

GPS講習会で出てきた「特殊相対性理論」にまた出会いました 

カテゴリ:街ニテ

先月のヤマニテ例会でやった「GPS講習会」で「特殊相対性理論」が出てきましたが、私、最近またこれを目にする機会がありました。

canstock3362828[1]


福島の原発事故で、テレビや新聞、雑誌でいろんな人がいろんなことを言ってますが、私は、放射能と放射線の違いも分からなかったクチなので、ちんぷんかんぷん。実は高校で「物理」未履修です。

で、いま本を読んでにわか勉強してます。放射能とは? 原発の発電の仕組みは? なぜ、どう危険?…。

勉強といっても、私のことですから専門書などではなく、一般向けの入門書なのですが、うぅ、難しい…。

その中で特殊相対性理論が出てきたのでした。E=M・C2。「質量とエネルギーの等価性の式」。アインシュタインのこの発見が、後の原子力エネルギーの考え方の基本になったのですね。

♪イー・イコール・エムシースクエア♪ って、30年くらい前の山口百恵の歌の歌詞に出てきたのを思い出しました。あれって、これのことだったんだ…。

はせ

↓続きあり

ミツマタの花に、山を想う 

カテゴリ:街ニテ

うちの近所のお宅の庭先で、ミツマタの木がオレンジの花を満開に咲かせています=写真。大山の北尾根のふもと、地獄沢橋周辺の杉林の中のミツマタの大群落も、いまこんな風に花を咲かせているんだろうなあ、とここを通るたびに思います。

ミツマタ110403

もともと今年は3、4月が私用で忙しく、あまり山に行けないと覚悟はしていたのですが、3月11日の大地震を境にマインドが冷え込み、とても山に行こうという気分ではなくなっていました。会のメンバーも多くはそうだったようです。

しかし地震からもうすぐ1カ月。ぼちぼちと山行が行われるようになってきました。このブログにはまだ報告がアップされていませんが、4月2日の高尾~陣馬とか、同日の日向薬師とか…。

このところの運動不足でお腹の肉がだぶついてきているのですが、私はもう少し忙しい日々が続きます。4月下旬、連休のころから山に復帰しようかなと考えています。そのころには花粉症も治まってきているでしょうし…。

はせ

↓続きあり